逢いたい夜は、涙星に君を想うから。



その手紙は、咲下からの手紙だった――。



“橘くんへ。



ちゃんと自分の口からお別れを言えなくて、ごめんなさい。

本当はもっと早く、何度も言おうとしたけど、

なかなか話すことが出来なかったの。

最後までこの街から、離れたくなかったんだと思います。



あたしは父親と一緒に暮らすことになりました。

死んだお母さんの気持ちを考えると、

父親とまた一緒に暮らすなんて考えたくもなかったけど、

あたしはひとりで生きていけるわけもなく、

黙って大人に従うことしか出来ませんでした。



橘くん……。

つらいとき、助けてくれてありがとう。

橘くんがいなかったら、あたしは二度と、

笑うことも、素直に泣くことも出来なかった。

いつも一緒にいてくれて、優しくしてくれてありがとう。



これが最後だと思うから、言わせてください。


橘くんには、元気で笑っていて欲しい。

絶対、絶対……幸せになってください。


さよなら……。  咲下 凜”