おかやんが言う

「おまえがお産の近うなったら行くけんな」

「ありがとう、おとやんも体に気をつけてね」

そうしてシイエは田舎を後にする

長崎に戻るとはるがひとりで家を守っていた

またみんな一緒に暮らせるのだと二人は喜んだ

はるの体調も随分よくなり

女二人で力を合わせて初五郎の留守を守っていった