その頃の二人の関係といえばまだ顔見知りという程度

しかしシイエはついに本領を発揮する

「もう我慢できない…」

シイエは忙しい毎日の中で時間を見つけとうとう彼の家を探し出してしまった

閉ざされた引き戸を叩くシイエ

「どなたですか?」

妹のはるが答える

「お兄さんの知り合いの者です、あなた方のことが気になり何かお手伝いできないかと…来てしまいました」

はるは驚いて

「結構です自分達でできますから…お気持ちはありがたいですが困ります、おかえりください」

門前払いを受けたシイエだが持ち前の負けん気で通い続けた

はるも体の具合が思わしくないのもあったが何よりシイエの熱意と人柄に負け

次第にシイエを信頼していった