作った苔玉は番頭さんが取りに来て店で売る

シイエの元には他の花屋からも注文が入るようになっていた

シイエは田舎の人々を集めてたくさんの苔玉を作れる態勢を整えた

たくさんの人に支えられシイエの幼い頃からの夢は実現した

辛いことばかりではあった

これから先もいろんな事があるだろう

シイエには初五郎も息子達もついている

お腹にはまた新たな命を宿していた

シイエはようやく生きる希望をとりもどしつつあった

これがシイエ23歳の春の話である