とにかく苔玉は売れていた

売り切れてはまた田舎へ戻り

苔玉を作ってはまた店へ戻り売る

この繰り返しがしばらく続きシイエは思い切って田舎へ移り住み苔玉を作る事を考え初五郎に相談した

初五郎もシイエの申し出に乗り気だ

「それはよかかもしれん…自分も源さんの仕事の関係で広い場所がいるけん一緒に行けるかもしれん」

初五郎は田舎で工場を建てる手筈を整え家族で移り住んだ