初五郎は必死で言葉を紡ぎだす

「初…がんばれよ!とうちゃん来たけんな!もう心配すんな」

目には大粒の光るものがあった

初五郎は何もしないことが何より苦痛だった

なにかしないと

自分になにができる…

食べる物くらいしか思い付かなかった

「初…なんか食べたかとはあるか?」

そう問い掛けると初義は

「芋でよかぁ…」

と力なく答える

「芋か!よし食べさしてやるけんな」

そのやりとりをそばで聞いていたシイエが外へ飛び出していった