龍藍・龍王side





その頃屋上のメンバーは、放送で呼び出されて出てったを柚葵ソワソワしながら待っていた。



みんながソワソワしている中、いつもと変わらずベンチで寝ていた碧依がムクッと起き上がった。



「…どうした」



彼方が起き上がった碧依に問いかける。



「俺らの全然知らない音が桜鬼に入ってきてやがる。お前ら、耳澄ましてみろ」



碧依の一言でみんなの顔つきが変わった。



この桜鬼の生徒はほとんどが龍藍と龍王の入っている生徒。
つまりメンバーの音はみんな把握している。



みんな一斉に耳を澄ます。



確かに碧依の言う通り自分たちの知らない音が敷地内にあって、でもそれは敷地から出て行くのを全員が聞き取れた。