泣いている女の子のカメラ目線のアップの写真。 なんて言っていいか分からんけど、惹き付けられる。 「…咲希」 「ん?」 空良と二人で話していた咲希に呟くように声をかける。 「写真撮ってくれへん?」 「写真?」 何の?というように首を傾げる。 「俺の写真。どんな写真でもいいから。普段の俺とかちゃんとした俺とか」 真剣に言う俺に戸惑いを見せる咲希。 隣で聞いていた空良も真剣な顔になっていた。