「誰かの為に生きたいって思えるようになったのは咲希ちゃんがいたからだって…」 そう言って目に涙を溜め、優しく微笑むおじさん。 「…咲希ちゃん、それに空良くん。太陽の側にいてくれてありがとう」 「いえ…」 おじさんの言葉にどう返事を返したらいいか言葉が見つからず、首を小さく横に振る。 「…おじさん、咲希を太陽と二人にしてあげてもいいですか?」 今まで黙っていた空良がそう言うと、おじさんは皆を連れて病室を後にした。