「………咲希?」 「えっ?」 名前を呼ばれた気がして、校舎の方へと視線を向ける。 …………。 「ここで何してんの?」 …………。 「咲希?」 そう言いながら、顔を覗いてくる。 「………なん、で?」 どうしてここにいるの…? 自然と涙が溢れ出してくる。 「何でって…。ここ、俺の高校」 「…っ、アキぃ〜…っ」 久しぶりに見たアキの姿は全然変わっていなかった。