「だから泣くなって」 苦笑しながら空良の背中を軽くしばく。 「泣いてねぇよ…」 そう言いながらも、空良は目頭を指で抑え俯いた。 空良も父さんも後悔してないか聞くけど、こっちに来んかったらもっと後悔してた…。 「…空良。あいつのこと頼むな」 「……あぁ」 涙を流す空良にチラッと視線を向け、夜空を見上げた。 白い息が寂しく感じた。