「ひとつ聞いていい?」 「なんや?」 「…後悔してないか?」 真っ直ぐ俺の目を見つめてくる。 「後悔?…してないよ。学校にも通えたし、あいつと…咲希とも再会出来たし…。それに…」 「それに?」 「生きてるっていいことあんのやな〜…、俺って幸せやなぁ〜…って。諦めるだけの人生じゃなかったんやなって思えたし」 「そっか…。良かった…。お前が少しでも幸せだったって思ってくれて」