「咲希!!」 「空良っ…!」 息を切らし走り寄って来る。 「どうしよ、アキが…っ」 空良の腕を握り締め、ぶぁ…っと溢れてくる涙を堪える。 救急車で運ばれたアキは、危険な状態が続いていて、さっきから忙しなく先生たちが動き回っている。 「大丈夫だから泣くなって」 「っ、でも…、私のせいだよ」 「咲希は悪くないよ。だから落ち着け」 そう言って空良は優しく私を抱きしめてくれた。