コンコンと病室の戸がノックされ、静かに戸が開けられた。 カーテンを閉めていたけど、シルエットで誰が入って来たかすぐに判断出来た。 「…アキ?」 遠慮がちな声が聞こえると同時にカーテンを開けた。 「来てくれたんや」 小さく微笑むと、「…うん」と小さく頷いた。 「ここ座って」 ベッドの横にある丸椅子に座るよう促す。