楽しく笑いながら授業を受けている姿が胸を締め付ける。



…咲希。



「…本間は優しくしたいに決まってるやん」


誰にも聞こえることのないように呟いた俺の声は、バスケットボールの音で消えた。



「珍しい〜。体育の授業出てるなんて」


俯きかけた顔をパッと上げると、俺がずっと山本やと思っていた関口が物珍しそうに俺を見ていた。



「なに?」


思わず怪訝な顔付きになってしまうが、そんな俺にお構いなしに関口は言葉を続ける。