「お客様……」 ウエイトレスが駆け寄る。 「あ、あ……」 やばい。 「何かお気に召しませんでしょうか」 「違うんです!気にしないでください!!!!」 あたし、完全に怪しい人だ……。 は、恥ずかしい……。 誤魔化すために携帯でも触ろうと、かばんの中を物色する。 その時、手に紙の感触。 「あ……これ」 あたしは小さくつぶやく。 さっき福田さんからもらった小さな紙切れ。 何だろう?