「いや、聞こえてます。それってセクハラじゃないですか。訴えますよ」 あたしはエイトに押し負けないように、言葉尻を強くして言う。 「訴えていただいて結構ですよ。私も神埼さんのキャバクラの件話します」 口角を妙にあげて笑うエイトは、見たことがない表情だった。 攻撃的で自信に満ち溢れた狼のような。 くっ……。 「ずるい……」 「ずるいですよ、私は。ずるくないと、この年齢でこの地位にはいませんから」 余裕のある笑み。 「そんなの許されないです」