脳裏に鮮明に焼きついた景色。 なごり雪の中、『またね』って大きく手を振る男の子。 そう、小さいエイトがまるでここにいるような気がした。 あたしはなんだか変な気持ちで、小さくなるエイトを見送ってた。 思えば、あの日の「またね」は嘘じゃなかったな。 ヒールは折れちゃったけど、あたしの足取りが妙に軽い気がしたのは気のせいかな。 なんでかな。 なんでだろ。