君想い。

「…別れよ」


悠太の目は冷たかった。


私は頭の中が真っ白になった。


「もうしんどい。別れよ」


「…私のこと嫌いになった？」


悠太は答えてくれなかった。


…もういいや。


もう、いい。


「そう…だね。別れよ」


私の方から言ってやった。


「ん。…じゃな」


「…ばいばい」


最後なのに“好き”という気持ちも、“ありがとう”という言葉でさえも言えなかった。


お互いに別々の方を見てさよならをした。

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