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「煌ッ!!!」



俺は俺なりに頭使って頑張ったんだぜ?


芹霞。


そんなに怒鳴るなよ。



「どうして、よりによってそんなもの持ってくるのよ!!?」


もう芹霞の声は、動揺して裏返っていて。


「それ……まさかと思うけれど」


玲が白い手を伸ばし、スケスケを指差した。


「芹霞の?」


途端に肯定するように芹霞が沸騰した。


部屋には奇妙な静けさ。


そして櫂が、切れ長の目をスケスケから芹霞に向けた時。


芹霞は無言のその眼差しに耐えきれなくなったらしく、


「あたし、白いフリフリなのに~ッッ!!!」


顔を両手で覆い、その場に蹲った。


「おまッッ!! 他にばらすなよッ!!?」


思わず言っちまった俺に、


「――煌。

お前、何で知っているの?」


冷たい鳶色の瞳が向けられた。


えげつねえ顔つきになっている。


「べ、別にいいだろ!!?」


虚勢を張ってみた俺に、すっと音もなく近寄った美女は、俺の耳元に唇を寄せ、


「僕の時は、下着なんかつけてなかったよ?

まあ、上の方だけれどね」


何とも意味ありげにそう笑った。