「あたしに出来る範囲の報酬でいいのなら。お金は無理だね、うち庶民だし」


「誰が君みたいな貧乏臭い女から金をせびるよ?」


「だったら、何、あたしの身体?」

思わず身を固くしたあたし。


「自惚れすぎ。オレの相手出来るとでも思ってるんだ、そんな貧相な身体で」


ぐさっ。


貧相なのは認めますけれどね。


「大体オレには、君まで抱く余裕も時間もないよ。もうオレも歳だし、1日13人相手しないといけないんだし」


「え、お幾つなんですか!?」


「……そこに突っ込むか。オレは19歳。君とは2つ違い」


「何だ、凄い叔父様かと思って敬語使って損しちゃった」


「年上なんだけどね……って聞いてないか」


そんなぼやきかあたしに届くはずもなく、ふと考えたのはあたしの歳。


どうして久遠が知っているのだろう。


ああ、招待客の事前調査でもされていたのか。


「ねね、13人ってさ、皆修道女?」


「……そうだけど?」


「何で?」


1日13人×10日で……130人。


煌が――負けた。


「……贖いのため」


「贖い? 何か罪犯したの?

というよりさ、相手…聖職者なんでしょ。

それで贖いになるの?」


それに対して久遠は何も答えず、遠い眼差しで横を向いた。