――――――――――――――――――――――――――――……

突然の爆発事故にて宴は強制閉会となった。


金持ちというものは船の一隻や二隻失っても、大した痛手はないようで、皆心配しているのはお迎えの船の手配ばかり。


しかし先刻の瞬電の間に、

電話が不通になってしまったという。


携帯電話も使えぬ中で、唯一の外部との連絡手段がなくなって、皆大パニックになってしまい、気絶者も出たほどだ。


しかし我らが紫堂のご一同様は、特に何も不都合を感じていないようで、


「そのうち、直るだろ?」


椅子に腰掛け大欠伸をした煌に、反論する者はいなく。


櫂も玲くんも桜ちゃんも、何かを考えているようだけれども、それを各々口にすることもなく。だけど何だか通じ合っているようで。


いつもの事ながら、あたしと煌と、そして尚もご馳走を食べ続ける由香ちゃんだけが蚊帳の外。



詰め掛けるようなその応対に荏原さんは大変そうだった。


宴の出席者も、男性・女性と棟分けされているらしい。


ただメイドさん曰く、夜に一緒に寝なければいいらしく、朝になれば団体行動はしても差し支えはないと言うことで。


一体何のために、棟分けする必要があるのか、未だよく判らない。