「8年前の方が、お前に愛されるのか? お前が…笑顔になれるのか?」 櫂が、禁忌の8年前を持ち出すのは珍しいことで、それに驚いたあたしは何も言えなくて。 すると櫂は一つだけ大きな深呼吸をした後、 哀しく……笑って言った。 「――…芹霞……ちゃん… 僕から…離れて…行かないで…」 ――芹霞ちゃあああん!! 「僕を……捨てないで」