BLACK&BLUE〜私を助けたヤクザ〜

あたしはこのお客さんの名前すら知らなかった。



今日もまたいつものように寝て、時間になりあたしが起こすと起きたお客さん。



スーツの上着に腕を通したお客さんはあたしに視線を向けて険しい顔をした。



なんだろう?

今までこんな顔は見たことがない。



もともと強面だけど、優しく接してくれていたから怖いと思ったことはない。