夢中で歌った。



いつの間にやら私の周りに人が集まりだしていた。






みんな…私の歌、聞いてくれるんだ…。





胸が熱くなって、涙が出そうになった。








そして、曲が間奏に入った時、事件は起きた。














「おー。かわいいねー彼女。今時路上ライブなんかやってんのー?」



「んなことより俺たちと遊びに行こうぜー」







不意に肩を抱かれそんなことを言われた。




ジャラジャラアクセサリーをつけた男の人3人が私を囲んでいた。






一気に身体の熱が冷めていく。





集まってくれた人たちも散り散りになって知らぬふり。