指示通り、呉羽はいつもの琉嘉との待ち合わせ時間より、5分ぐらい遅めに家の門をくぐった。 待って2分ほど経過した頃、見覚えのある車が近くに止まった。 車のウィンドウがゆっくり自動で開き、中から琉嘉が顔を覗かせた。 「おはよ」 「呉羽~、おはよ。乗って」 と言うので、呉羽は車のドアを開けた。 すると前の席から優しそうな笑顔の女性が、 「おはよう、呉羽ちゃん」 と挨拶を交わしてきた。 琉嘉の母親だ。 「おはようございます。失礼します」 と車に乗車した。