まるで、お城のようなホワイトの扉を開け、あたしは歩き出した。 視線が集まる中、マイクを持つ。 「今日赴任してきました。 保健医の天宮緋月です。 怪我したり、体調が悪くなったり… あ、あと不安になったらいつでも保健室に来てくださいね」 昨日染めたばかりのセミロング。 セミロングの茶色の髪を耳にかけ、ニッコリ笑う。 そして、右ナナメ45°に顔を傾ける。 …完璧