偽りの結婚(番外編)




「時間がずれたなんて、聞いてないわ…。」

シェイリーンが不安げに言うと…


「ラルフ様が、午後にずらすよう先生に仰っていましたわ。」

ニコニコと、それは嬉しそうに話すモニカ。



「そう…だったの。」

とりあえずは、遅刻という事態にならずに済んでほっと安堵するシェイリーン。


「はい。だから、ちゃんと食事を取って、ダンスに臨みましょう!」

そう言って、モニカは朝食の準備を始める。

すでに運ばれている朝食を寝室に設えてあるテーブルの上に置き始めるモニカ。



「ここで、食べるの?」

普段ならば、朝食もエドワードやリエナ、ラルフと食堂で食べていた。

寝室で食べるときは、体調が悪い時くらいなのに…


「ラルフ様が、シェイリーン様は動けないだろうとおっしゃっていましたので、朝食をここに運ぶよう言われたのですわ。」

“動けない”という言葉に、かぁ…っと顔を赤くするシェイリーン。

一応、ラルフにも“動けない”くらいに無茶をしているという自覚はあるらしい。

動けなくなるくらいになると予想出来るなら、止めてくれればいいのに。