偽りの結婚(番外編)




血の気の引いていくシェイリーンに、ラルフは「言わなきゃ分からないか?」と意地悪な笑みを浮かべる。


嫌な予感がして、じりじりとラルフとの距離を取っていると…


「きゃ……ッ。」

グイッと手を引かれたかと思えば、視界が反転する。

背中に柔らかいベッドを感じながら、両手をベッドに縫い付けられる。

目の前にはラルフの顔、そして、その向こうにはベッドの天蓋。



押し倒された、と思った時にはすでに遅く―――



「こういう事。」


ラルフが楽しそうに、そう言う。

そして、耳元に顔を寄せる。


「相手、してくれるんだよな?」

「っ………!」

低く、甘く響くテノールの声に、ビクッと体を震わせるシェイリーン。


「む、無理です…ッ……。」

ラルフから逃れようとするものの、ベッドに縫い付けられた手はビクともしない。