ラルフは、きっと旅行に行くために、公務をいつもより多くこなしているんだわ…
例え2、3日の旅行だとしても、公務は待ってくれない。
だとしたら、旅行までに終わらせておく他なく…
こうして、事前にこなしているのだろう。
そう考えると、なんだか、とても申し訳なくなってしまう。
二人の旅行だと言うのに、自分は何も手伝うことが出来なくて、ラルフばかりに負担をかけているのではないかと思う。
今、私が出来る事は一つだけ…
シェイリーンはラルフの手を取り、見上げる。
「あまり…無理しないで下さいね?」
眉を寄せ、苦しげな表情でそう言うと、ラルフは一瞬目を見張り、すぐにふっと温かな笑みを浮かべる。
そして、持っていた書類をサイドボードに置き、シェイリーンをそっと抱き寄せる。
「ありがとう。」
ラルフは、シェイリーンのプラチナブロンドの髪に手を滑らせながら、嬉しそうにそう言う。

