偽りの結婚(番外編)




チッ・・・こんな時だけ・・・


あたふたとするシェイリーンに、しょうがなく唇を離すラルフ。



「ふぁ・・・はぁ・・・ぁ・・。」

唇を離されたシェイリーンは、酸素を求めて体で呼吸する。

そんな姿からも、女の色香が放たれ、煽られ続ける。



そして、使用人に向け、不機嫌も露わに口を開く。


「何でもない。気にするな。」

「は、はい。すみませんでした。」

端的に述べられた言葉は、殊の外冷たく響き、返ってきた使用人の声は少し怯えていた。

主人を心配しての言葉だったのに、哀れな使用人だった。




しかし、使用人の想いなどに気付くはずもなく、ラルフはシェイリーンを再び見下ろす。


「そんなに、僕の周りの女性が気になるかい?」

ラルフが面白そうに問えば・・・

コクンと頷くシェイリーン。



「だって、貴方の傍に寄ってくる女性は、皆綺麗で女性らしくて・・・。」



あぁ・・・また、だ。

理性が焼き切れる音がする。