偽りの結婚(番外編)




「ありがとう・・・ラルフ。」

そう言って、シェイリーンは自分の左腕に抱きついてきた。

そして、そのまま頭を肩にあずけるように擦り寄る。



「っ・・・・!」

ラルフは、常にないシェイリーンの行動に息を飲む。

プラチナブロンドから香る、ふんわりと優しい匂い。

自分の左腕に抱きつき、密着した体は、柔らかかった。

今すぐに、押し倒したい衝動にかられたが、シェイリーンはケガをしている身。

挫いて、腫れあがっているだろうシェイリーンの足を気遣う想いが、ラルフの理性を繋ぎ止めた。


けれど、これでは理性がなくなるのは時間の問題。



話題を変えなければ・・・



そう考えたラルフは、早速実行に移る。



「そっ、それよりも、朝はなぜあんなに、母上のドレスを着たがってたんだ?」

自分の理性を繋ぎ止めておくために変えた話題だったが、これは、朝から気になっていたことでもあった。



シェイリーンが頑なに、母上とモニカが選んだドレスを着たかった訳。