クスクスと、婦人の笑い声が聞こえた。
「ふふっ、貴方は本当に奥様を愛していらっしゃるのね。」
堪え切れない笑みがこぼれた様に、自然に出たその笑いに、ラルフは呆気にとられる。
「顔に、出ていましたか?」
ちらっとしか見ていなかったつもりだったが・・・
「えぇ、それはもう。夫といた時から奥様の事が気になってしょうがない様子でしたから。」
「すみませんでした。」
女性と踊っているのに、他の女性を見るなどマナー違反。
ラルフは、少し反省した。
しかし・・・婦人には分かるのに、なぜあの男には分からないんだ?
皆が、この婦人の様に自分を見てくれれば良いのに・・・と思うラルフだった。
「いいのよ。あんなに可愛い奥様だったら心配よね。」
「えぇ。いつ取られないかと心配ですよ。」
二人して、踊っているシェイリーンを見て会話をする。

