偽りの結婚(番外編)




子供の僕たちはサッと逃げられるけど、父様と母様は一人一人相手にしなきゃいけない。

父様は生まれたころから慣れているだろうけど、母様は伯爵家の出。

大規模なパーティーとは無縁の家だったから、こんなパーティーに出ると疲れるんだってモニカが言っていた。

しかも今日は朝から僕たちの相手をしてくれて疲れているはず。





「あ…母様出ていくよ」

「え?」


レナの声に視線を上げると、母様が父様の傍を離れて一人バルコニーへ向かっていた。




外の空気を吸いに行くのかな…

きっと父様が母様を解放してあげたんだ。






しかし、母様がバルコニーへ出たすぐ後に、それを追っていく一つの影があった。



まさか………




「レオ!」

「うん、行こう」


レナが察知したから間違いない。

僕たちはお腹がすいていたにもかかわらず、その料理に脇目も振らず立ち上がって母様とその影を追った。