偽りの結婚(番外編)




僕たちの母様でもあるのに。

父様は母様のこと好きなのに苛める。

朝、母様の身体に赤い点々があったの…あれ絶対に父様のせいだ。



レナは気づいてないけど、あの赤い点々はしょっちゅうついている。

そして、その数に比例するように父様は上機嫌になって、母様は歩くのも辛そうにするんだ。



母様を苛める父様は嫌いだ。

けど、認めたくないけど…父様はちゃんと父様をやっている。

休みが出来たら僕たちと遊んでくれるし。

なんだかんだ母様の次に僕たちを優先してくれる。

レナは父様のことを優しくてかっこよくて大好きだと言うけれど、僕にも少し分かる気がする。



大きくて暖かい手だとか。

僕たち双子を片腕で抱き上げてしまう力強さだとか。

父様みたいになりたい…と憧れる存在でもある。



父様は僕の目標でありライバルみたいなものかな。




そう思いながら父様の方へ視線を移す。

視線の先には貴族の人たちと談笑する父様とその傍らで笑う母様。

父様のあの笑顔…笑ってるけど絶対に偽物だ。

母様も笑顔は作っているものの……




「母様楽しくなさそうだね」


隣でお菓子をもぐもぐと食べていたレナがポツリと呟く。




「レナもそう思う?」

「うん。こんな大きいパーティー久しぶりだから疲れてるのかな?」


「そうだね……」


ここ最近、王宮の大ホールを貸し切ってのパーティーはしていなかった。

こんな大規模なパーティーは久々だ。