偽りの結婚(番外編)




レナは何をするにしても僕と一緒。

何かと僕の後ろにくっついていたり、僕を引っ張ってどこかに連れて行く。

純粋無垢で周りから愛される性格なのに、いつも一緒にいたがるのはやっぱり双子だからかな?



けれど、最近分かってきた。

レナが僕を引っ張って連れまわす時は、嬉しいとき。

たとえば今日の朝のように、母様と父様に早く会いたいがために僕は起こされた。

今日は父様がお休みだから余計嬉しかったのだろう。

いつもより早く起こされた僕は眠たい目をこすりながら、泣く泣く可愛い妹に引っ張られて寝室に行ったのだ。



そして、レナが僕の後ろにくっついている時は、何かを感じているとき。





そう…今この状況のように――――




「まぁ…レオナルド様、レナリア様。お久しぶりですわね」


知らない女が僕たちに話しかける。

目の前の女はお久しぶりと言うが、全く覚えていない。

ニコニコと笑顔を張り付けた女を前に、レナは僕の後ろに回って隠れている。





「レナリア様は恥ずかしがり屋ですのね」


フフッと笑う女に、レナはビクッと肩を揺らす。

きっと無意識に感じているのだろう…女の真意に。