偽りの結婚(番外編)



「わたし…は……ぁんッ!」


やっと素直に言う気になったかと思い、胸元に寄せていた唇を離す。

そして、視線を上にやれば頬を上気させて潤んだエメラルドグリーンの瞳と目が合う。




「わたし…も…子供じゃない……」


先ほど言ったことが気にくわなかったのか、息も絶え絶えに見当違いのことを訴えるシェイリーン。

しかし、シェイリーンの訴えなど耳に入ってこなかった。

涙目のエメラルドグリーンの瞳に、濡れた唇。

その唇から絶え絶えと零れる吐息。

壮絶な色香を放つ目の前の最愛の妻にゴクリと喉を鳴らす。





「子供じゃない…か。確かにな」

「んんッ!!」


フッと口元に余裕のない笑みを浮かべた後、触れるだけのはずだった唇に貪る様な口づけを落とした。

確かにシェイリーンはここ数年で少女の面影がなくなり、大人の女になった。

それはやはり子供が生まれたからだろう。

どこか儚げな印象から母親の顔つきになった。

王宮お抱えの教育係がいるにもかかわらず、双子の勉強には必ず付き添い。

時には双子を叱る度量も見せるようになったシェイリーン。