偽りの結婚(番外編)




「ッ……っつ…あ…ハッ!」


あろうことか、再び痛みが体に走った。



「シェイリーン、どうしたんだ?」

「シェイリーン様ッ!?」



再び苦痛で顔をゆがめる私に、焦ったように顔色を変えるラルフ。

子供が誕生し、和やかだった空気も一瞬のうちに張りつめる。



「わか…ら……ッい……なに……?」


何故再び痛みを感じるのかは分からない。

けれど、この痛みは間違いなく陣痛だった。




子供の状態を見ていた医師が駆けつける。

そして、驚きに見開かれる瞳。



「ッ……まさか……」


小さく呟いた医師が、そう口にする。



「どうしたんだ?」


苛立ちを抑えたような声でラルフが医師に声をかける。

すると、医師は口を震わせながら答える。




「もう一人…お子が産まれようとしています…」

「「ッ……!」」



その言葉に、この場にいた全員が息を飲んだ。