偽りの結婚(番外編)




「大丈夫…なわけないか。」


眉尻を下げて笑うラルフ。

そして、真剣な瞳が私を見下ろす。



「辛いだろう?僕は男だからその痛みを分かってあげられないが、君がとても苦しみと痛みを感じているのは分かる。」


ラルフはまるで私の痛みを感じているように眉を寄せる。

私の両頬を包む手に少し力が入り…




「けれど、気を失ってはダメだ。君が子供を産むんだよ、シェイリーン。」

「ッ………!」


ラルフのその言葉に、瞳が大きく見開かれた。





ラルフの言うとおり……

この子を産むのは私。

私以外に、この子に生を与えられる者はいないの。

私があきらめたら、この子はこの世界に生まれてこない。

気を失うなんてもっての外だった。





「分かっているね?」


ラルフが厳しくも温かくそう言う。

涙を一筋流しながら、コクン……とひとつ頷いた。




「良い子だ。一緒に頑張ろう。」

「は…い……」



ラルフも緊張が解けた様にほほ笑み、額に降る口づけ。