「間に合ってよかった。」
「ラルフ……っふ…ぇ……」
頬に添えられる温かな手。
ラルフに触れられた瞬間、ピンッと張りつめていた糸が切れた様に涙が溢れた。
安心……したのだ。
本当は一人じゃ心細くて。
この果てしなく続くかのような陣痛が始まって、ラルフがいなきゃダメだと。
モニカや王宮の人…どんなに近い存在でもラルフにはかなわない。
それは、とめどなく溢れるこの涙が証明していた。
「痛い…の…おなか…痛くて…っふ…ひっく…ッ」
ちょうど陣痛が止んだ瞬間、言葉とともに弱音が口からあふれた。
ラルフの大きな手に包まれていると、今まで我慢していた気持ちや弱音が言葉となって出てきてしまうの…
ラルフはこんなに弱い私のことをどう思うだろうか。
母親失格だと思う?
こんな子供みたいになく私が母親になれるわけがないって思う?
ぼろぼろと泣く私の頬に、ラルフのもう一方の手が包む。
「シェイリーン、よく頑張ったね。」
その言葉に視界が歪むほど涙が溢れた。

