硬い表情の医師とモニカが何か言葉を交わしている。
“貧血”“危ない”…と言う言葉がかすかに耳に入った。
そう言えば……私出産前から貧血を起こしていたものね。
こんなに痛みを感じているんだから、今も血が流れているはず…
だからきっとこんなにぼうっとするんだ。
“危ない”って赤ちゃんが?
いや…この子は無事に産まれてほしい…
けど……――――――
痛みもだんだんと感じなくなる。
過呼吸に似た息遣いに、手足がしびれ、意識が薄れゆく。
も……だ…め………
出産の痛みと、貧血で気を失いそうになったその時。
バンッ―――――――
「シェイリーンッ!」
扉を叩き壊しそうなほど大きな音を立てて入ってくる人。
「ラ…ル……フ………」
待ちわびた愛しい人の帰りに、意識は覚醒する。
ハァハァと息を荒くさせたまま、ラルフがベッドに近づく。
きっと急いで帰ってきてくれたのだろう。
額には汗が滲み出ていた。

