偽りの結婚(番外編)




何度か自分の欲が抑えきれなかった時は求めたりもした。


…が、それも最後までは及んでいない。

結局のところ、禁欲生活はもう8か月に及んでいた。




しかし、それほど苦にならなかったのはシェイリーンが相手だったからだろう。

これまでたくさん傷つけていた分、シェイリーンは大切にしたい。

そんな気持ちが勝っていたからこそ耐えられた。



だが…毎回あれではこちらの身がもたないな。

熱い湯につかりながら手で顔を覆う。




「シェイリーンは自覚がないからな。」


言いながらククッと笑う自分がおかしくなる。

振り回されるのは当たり前。

けれどそれでも愛おしい気持ちは変わらない。




これは重傷だ……


そう思って、また笑う。




さて、そろそろ上がろうか。

あまり待たせてシェイリーンの睡眠が短くなるのは避けたい。




そうして、浴室を後にした――――