クスッ…とこの場にふさわしくない笑みが漏れる。
「こうでもしないと、あなた私に何もさせないでしょう?」
私の言葉にさらに黙り込むラルフ。
ラルフの気持ちは十分わかる。
妊娠を経て出産まで、お互い初めての経験なのだ。
全てが不安だらけで。
ましてや私は普通の人よりもつわりが酷かったみたいだから余計に。
けれど、今は妊娠8か月。
もう安定期に入っている。
それに――――――
「大丈夫よ、モニカもお母様もついてくださっているし。」
そう言ってシーツを持っていないほうの手をそっと取る。
すると、ギュッと痛いくらいに握り返すラルフ。
眉根を寄せて視線を逸らせながら口を開く。
「すまないシェイリーン。過保護だということは分かっているんだ。だが…」
「分かってる。最初つわりが酷かったから心配なんでしょう?」
そっとその腕に寄り添い、距離を縮めればラルフの緊張が解ける。
「……それもある。」
硬い口調。
握りしめられていた手が解かれ、腰に回された腕でそっと引き寄せられる。

