偽りの結婚(番外編)




「それは心外だな。」

「っ……ごめんなさい。」


ムッと拗ねたような声に、バッとラルフを見上げる。

けれど、拗ねたような顔をしているラルフはいなく…

嬉しそうに微笑むラルフがいた。

その嬉しそうな顔に、かぁ…と頬が上気する。

そして、目を伏せながら口を開いた。




「皆が男の人は浮気するものだからって…。けどそれはひと時の事だから、待っていれば戻って来てくれるかもしれないって思ったの。」

「ったく…サロンで変な事まで覚えてこなくていい。」


今度は本当に呆れた声。



「信じる君も君だ。」


少し真剣な顔。

それもそうだ…

ラルフにしてみれば、私の思い込みでしてもいない浮気を疑われたのだから。





「だが…僕も君に謝らなければいけない。」

「………?」


突然のラルフの言葉に、首を傾げる。

なぜラルフが私に謝るのか。

ラルフの真意が分からないまま耳を傾けていると…