偽りの結婚(番外編)




「そこどけよ。」

シェイリーンの隣に座っていた男の人に、そう言って、席を立つことを迫る。

すると、ヒッと小さく悲鳴を上げて、男の人は席を立った。


まぁ…無理もない。

ラルフの様に腕に自信があるわけでもなく、ロイドの様に体格が良いわけではない。

そんな人が、この人たちを目の前にしたら、蛇に睨まれた蛙状態になるのは仕方のないこと。



……けれど、シェイリーンは、空席になった隣の席に男たちがドカッと座ってきたことに、体が強張る。


「ちょっと!いい加減にしなさいよ。」

それを見たマリナが、眉間に皺を寄せて、憤慨する。

しかし、それを気にした風もなく、むしろ憤慨するマリナを鼻で笑い、言ってのける。



「いいじゃねーかよ。俺たちも、シェイリーン様と本の話したいんだよ。」

「何を白々しい。」

マリナは、男の言うことを全く信じていないらしい。