偽りの結婚(番外編)




正式な場でエドワードとリエナが身につけていたものと似ていた。

王族らしく王冠は金で縁どられ、ティアラはプラチナで作られている。

絶妙なバランスで埋め込まれた宝石が素晴らしいのだが…

何故か目の前の王冠とティアラは形だけ。

その王冠とティアラを持ち上げ、ラルフが口を開く。




「王族が成人すると戴冠式があるだろう?形だけだが、生まれてくる子供にプレゼントしたくてね。」


ラルフの言う通り、王族が成人すると男は王冠を、女はティアラを授けられる。

私も成人した時にエドワード様とリエナ様から素敵なティアラを頂いた。

それをラルフがまだ生まれてもいない子供の為に?

男の子か女の子かも分かっていないから王冠とティアラと…




「本当は生まれてきた時に渡したかったが、見つかってしまった。」


微笑んだラルフに、涙が溢れそうになった。




「これを作っていたから夜遅くなったの?」

「あぁ、不安にさせてすまなかった。」



そう言って胸の中に引き寄せられ、そっと抱きしめられる。