偽りの結婚(番外編)




「今日だけじゃないわ…最近はずっと帰りが遅いし、朝だって……」

「シェイリーン。」


ラルフの呼び声に、ハッと我に返る。





こんなこと言うつもりじゃなかったのに…

後悔で益々自己嫌悪に陥った。

遠まわしに聞くのは自分を傷つけるだけ…




「もう要らないなら言ってくれればいいのに。」


小さな声でそう零す。

すると、ラルフは心底驚いた表情をする。




「他に好きな人が出来たんでしょう…?」


続いた私の言葉に、また目を見開くが…

次の瞬間には、スッと細められ…



「どういう意味だ?」


低くなったラルフの声。

けれど、ここで怯むわけにはいかない。




「隠さなくていいの…」


目を伏せたままラルフにそう言う。




すると――――――

「シェイリーン、君は何か誤解している。」


ラルフが私の肩を掴む。