偽りの結婚(番外編)




最近は食欲もなくてモニカやお母様に心配をかけていたからだろう。

色んな種類のパン、サラダ、スクランブルエッグ…

食べ切れない量の朝食を前に、椅子に座った。




「どうぞ、暖かいスープです。」


最後にテーブルに乗せられたのは、野菜が入ったスープ。

これなら食べれる。

そう思って、スープに手を伸ばし香りをかいだ時だった。



「ッ……!」


肺いっぱいに込み上げるもやもやとした感覚に思わず口を抑える。





気持ち悪い……


見た目はとても美味しそうで食欲をそそられるのに。

今は匂いさえかぎたくなかった。





「どうかされましたか?」


モニカの声にハッと我に返る。

カップを持ったまま口をつけようとしない私を不思議そうな目で見ている。




「ごめんなさい……今は食べられないわ。」


口元を押さえたまま、顔を逸らす。

胸やけの様な気持悪さはまだ消えてくれない。