偽りの結婚(番外編)




そんな考えを巡らせている間にも、果実酒を口に運ぶシェイリーン。

そして、やけに上機嫌なシェイリーンが嬉しそうに口を開く。




「その果実酒はね、ベルナルドさんの恋人が作ったお酒なのよ。」

「……恋人?」

「えぇ、そうよ。」



暫くの沈黙の後そう聞き返せば、シェイリーンがサラリと肯定する。




「恋人がいたのか…」


てっきり、まだシェイリーンの事を諦めていないと思った。



「いつからだ。」

「つい最近みたい。」


つい最近か…

本当かどうか怪しいな。



「どこの家のものなんだ?」


更に詳しい情報を…と思ってそう聞けば、シェイリーンがムッと顔を顰める。




「もうっ…ラルフったらベルナルドさんのことばっかり!」


……と言われても、あいつに恋人が出来たとなれば聞かずにはいられない。

シェイリーンには悪いが、これは詳しい情報を確かめる必要があった。





しかし…――――


「今日は私の誕生日なのに。」


そう言って、しゅんと落ち込むシェイリーンに、先程までの考えは一瞬にして何処かに行った。

しょうがない…自分で調べるか。

拗ねた表情をして眉を寄せるシェイリーンを見て思った。