偽りの結婚(番外編)




「シェイリーン…それは……」


言いかけて止まる。

湯上りでほんのり赤くなる肌。

まだしっとりと濡れる髪。

フワリと香るシャンプーの匂い。

そんな姿にドキリと心臓が高鳴るのはいつもの事。

だが、今日はそれよりも何よりも…




「似合わない…かな?」


かぁ…と頬を赤く染めながらギュッと握りしめるのは夜着。

普段なら膝よりも少し長い丈の夜着を着ているのだが、今日の夜着は随分と丈が短い。




「アリアが誕生日プレゼントにくれたものなの。」


シェイリーンにしては珍しく積極的だと思ったらそういうことか。

他人から勧められない限り、こんな夜着をシェイリーンが着るわけがないからな…

そんなことを考えていれば、シェイリーンは何も言わない事に居た堪れなくなったのか「あの…」と切り出す。




「やっぱり…似合わない?」


不安げな声がそう聞く。




「いいや、似合っているよ。」


そう言って微笑めば、ほっとした表情をするシェイリーン。





「おいで、髪を乾かそう。」


すると、似合っていると言った事に安堵したのか、嬉しそうにタッタッタと駆け寄った。